B呼びかけ人で経済評論家の内橋克人さんの発言全文
きょう、福島はもとより、下北半島の端から、日本中から、世界から、たくさんの人が集まってくださいました。ありがとうございます。(拍手)
この感謝の言葉は、いま生きている私たちだけではありません。これから生まれてまいります20年、30年、100年先の私たちの幾世代もの子孫の人々の感謝の言葉であろうと思います。ありがとうございます。まだこの世に生を受けていない人々もあわせて、深くみなさん方に敬意を表し、ありがとうございますと、おっしゃっている、かならず、そういう時代がくると、私は信じております。
ひとつだけ注意しなければならないことがございます。それは、新しい原発安全神話、原発安全神話の改訂版、新版、これが台頭しつつあるということです。つまり技術が進めば、発展すれば、安全な原発は可能である、安全な原発は可能であるという、こうした安全神話の改定版、新たな装いをこらして、台頭しつつあります。
例えば、地下深く原発を埋め込んで、洞窟の中で原子力発電を続ける、こういうたくらみ、こうした計画が進んでいるということであります。地下・洞窟・穴に原発エネルギーをつくる、装置をうずめて、なおかつ原発を持ち続けたいという、この意図の裏に何があるかです。それは、私たちの国が、核武装、核でもって再武装することが可能な、そういう潜在力を持ち続けようと、そうした政治的意図だと思います。
合意なき国策が、ここまで進んできました。幾度も幾度も私たちは、打ちひしがれた経験、これを生かさなければなりません。原発エネルギーではなくて、命のエネルギーが輝く、そういう国にしようではありませんか。(拍手)
きょう、その一歩が踏み出されます。世界が変わると思います。「さようなら原発」、「こんにちは命輝く国」。その第一歩を、みなさんがたとともに、歩き続けたい。そういうふうに私は喜びとともに、お話をさせていただきました。本当にありがとうございました。(拍手)
(経済ジャーナリスト・今田真人=2011年9月19日記)
発言する内橋克人さん=2011年9月19日、東京・明治公園