C呼びかけ人で作家の落合恵子さんの発言全文


 こんにちはー。いっぱい声を出してくださいね。あなたに会えて、本当に良かったです。でも、この会えたきっかけを考えると、腹立たしくて、腹立たしくてしかたがありません。この腹立たしさを新しい力に変えて、あしたを変えていきたいと思います。
 私たちの、これは私の世代ですが、ビートルズの歌を歌って育ちました。そのビートルズの歌に、「イマージン」という歌がありました。「想像してごらん」から始まるあの歌です。想像してください。子どもは、どの国の、どの社会に生まれるか、選ぶことはできないのです。そして、生まれてきた国に、原発があって、この暴走があったことが、いまの私たちの社会です。
 想像してください。福島のそれぞれの子どもたちのいまを。そして、この国のそれぞれの子どもたちのいまを想像してください。スリーマイル島、チェルノブイリ、そして福島。あの原発大国フランスでも、ついこのあいだ、核施設の事故があり、ほとんどの情報が私たちは手に入れられない現実を生きています。今度はどこで、次は誰が犠牲になるのかと、そのストレスをたえまなく抱いて生きていくのは、もういやだ。私たちはそれぞれ、叫んでいきたいと思っています。(拍手)
 放射性廃棄物の処理能力も持たない人間が原発を持つことの罪深さを、私たちはさけんでいきましょう。(拍手、「そのとおり」の声)
 それは命への、それぞれの自分自身を生きていこうという人への、国家の犯罪なのです。(拍手、「そのとおり」の声)
 容易に核兵器に変わりうるものを持つことは、恒久の平和を約束した憲法を持つ国に生きる私たちは、決して許容してはならないはずです。(拍手)
 想像してください。まだひらがなしか知らない小さな子どもが、夜中に突然起きて、「放射能こないで」って泣き叫ぶような社会を、これ以上続けさせてはいけないはずです。(拍手)
 私は、私たちは、みなさんも、この犯罪に加担しないと、ここでもう一度、自分と約束しましょう。
 原発という呪詛(じゅそ)から自由になること、もちろん、反戦・反核・反差別は、全部一つの根っこです。命、ここから始まります。いま函館で、大間原発を、あの海を見ながら、函館の駅に向かって歩いている大きなグループがいます。大間原発の方、そこにいらっしゃいますよね。あるいは、オーストラリアから突然、帰国したジュンコさん、どっかにうもれているでしょう。ありがとうございます。
 世界から、原発と核が消える私たちのゴールに向かって、歩みましょう。暴力に対して、私たちは非暴力を貫きます。けれども、あきらめません。慣れません。忘れません。歩き続けます。このひとつのウオークを、けが人ゼロ、熱中症ゼロ、もちろん逮捕者ゼロで、歩きぬきましょう。お願いしまーす。(拍手)

  (経済ジャーナリスト・今田真人=2011年9月19日記)



発言する落合恵子さん(右端)=2011年9月19日、東京・明治公園

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