「若者を使い捨てにする政治にストップを」
「原発のない日本をつくりたい」
「政治を変えるキー・パーソンは若者です」
注目の30歳・最年少の参院選候補者
日本共産党の吉良よし子さんが一橋大の門前で訴え
「政治を変えるキー・パーソンは若者です」。日本共産党の参院選東京選挙区予定候補、吉良よし子さん(30)が2013年1月24日昼、東京都国立市の一橋大学門前で演説し、若者の深刻な景気・雇用問題の打開策や、原発ゼロへの道筋など、青年らしい現場体験を踏まえての政策を訴えました。「日本共産党を応援する一橋大生の会」が主催した「昼休み演説会」の一環です。
1982年9月14日生まれの吉良さんは、いま、ちょうど30歳。公職選挙法第10条2項の規定で、国民は満30歳以上でないと参院議員の被選挙権を持たないので、今年夏の選挙で当選すれば、最年少の参院議員の一人になります。若者の代表としての活躍が期待されます。
訴えの内容をみると、景気・雇用問題でも足が地についた、わかりやすい言葉で語っているのが特徴です。自分自身で調べたリアルな実態例を使って、ときに目に涙を浮かべて、思いを込めて訴えていました。
とくに、いま流行の「デフレ不況」という、不正確な専門用語を使っていないのがすばらしい。とりわけ、筆者は、その点に好感を持ちました。そこで、景気・雇用問題の訴え部分を以下、紹介します。
がんばれ!吉良よし子さん。
(経済ジャーナリスト・今田真人=2013年1月24日記)
〈吉良よし子さんの景気・雇用問題での訴え〉
…さて、みなさん、いま、みなさんの将来、希望は持てているでしょうか。
私はいま、(日本共産党都委員会の)雇用と就活対策室長として、この都内で若い世代のみなさんの働く実態、生活の不安や悩みについての実態調査を行っていますが、そこでは、とにかく将来が不安だとという声、多く寄せられています。
それもそのはず、いまの日本の社会、不安だらけなのではないでしょうか。とくに空前の就職難です。大学を卒業しても就職ができるかどうか不安だ、こういう声を学生の方々から寄せられました。
いま就職内定率75%で、回復傾向にあるといわれていますが、それでも10万人を超えるみなさんが、この春卒業しても、就職先が決まっていないといいます。
この事態、深刻なのではないでしょうか。
そんな中でいま、若者の2人に1人は、非正規、不安定な雇用につかざるをえない状況です。たとえ正社員になれたとしても、ブラック企業で働かされて、心も体も壊されて、働けなくなる若者も増え続けているが実態です。
実態調査にもいまの職場、心の病が当たり前、お世話になった先輩や上司を、自殺や過労死で失いましたという声も寄せられました。
私が新宿駅で出会った24歳の青年は、こんな給料では結婚も子育ても考えられないと、話していました。
いま、安倍首相はアベノミスクだといって、金融緩和、大型開発で日本の景気を回復させるといっていますが、それで本当に景気は回復するのか、若い世代の不安を解消できるのでしょうか。
だいたい、安倍首相は、就職活動、何社も何社も会社を回っても、内定をとれない、いつまで経っても、将来が決まらない不安を知っているのか、結婚も子育てもできないような貧困に追いやられている私たち若者の実態、知っているのか。
こういう実態を知らないで、そのひどい実態を放っておいて、ただ金融緩和で物価をつり上げて、はては消費税増税で庶民に負担を押し付ける。こんなやり方では、私たち若者の暮らし、ますます悪くなり、日本の未来だってなくなってしまうのではないでしょうか。
いま、景気回復に、若者に希望を取り戻すために、必要なのは、若者への投資、若者のだれもがまともに働ける社会をつくることなのではないでしょうか。
ただ働きのサービス残業やめさせる、まともな就活ルールをつくって、学業と就活を両立させるようにする、雇用は正社員が当たり前、雇用を守る中小企業を支援する、ルールや仕組みをつくりましょう。
なによりも景気回復に欠かせないのは、国民の所得、給料アップの実現です。そのための最低賃金、時給1000円以上、これは大企業の溜め込んだ内部留保260兆円のうち、2・5%を活用すれば、実現できるんです。それをやれば、働く2200万人のみなさんの給与が2万4千円アップするという試算だってある。
こうやって給料が上がって所得が増えれば、消費が増えます。消費が増えれば、企業の利益だって上がっていく。大企業は内部留保を溜め込んで置くんじゃなくて、それを若者に国民に社会にちゃんと還元して回していく仕組みをつくれば、日本の経済を健全に成長させることができるんです。
ぜひともこの道、推し進めようではありませんか。
なによりも私、日本共産党の吉良よし子は、2004年の就職氷河期時代、就職活動をやって60社も会社を回っても、内定をやっと1社しか取れませんでした。
その会社で4年間働いたときには、サービス残業も経験したし、友だちは体を壊して会社に行けなくなった、そういう友人もいます。
だからこそ、いまのように若者を使い捨てにする社会、絶対に許すわけにはいかないんです。
ぜひともこの夏行われる参議院選挙で、みなさんの若者の働く実態を国会に届けて、若者がまともに働け、希望を持って暮らしていける、そういう社会を実現するため、全力をあげてがんばってまいります。
どうかみなさん、いっしょに若者が希望を持てる社会、つくっていこうではありませんか。どうぞよろしくお願いします。…
昼休み中の学生に訴える吉良よし子さん=2013年1月24日、東京都国立市の一橋大門前
学生に熱く訴える吉良よし子さん=2013年1月24日、東京都国立市の一橋大門前
☆資料=「昼休み演説会」で配布されたビラ(PDF)
ビラの表面、ビラの裏面
☆吉良よし子さんの訴えをビデオで撮影したもの(訴えの全部が視聴できます)