アクセスカウンター マイカウンター アクセスカウンター

(2025年2月6日からの閲覧回数)


生稲晃子と「靖国参拝」
――生稲晃子氏は本当に「靖国参拝」をしなかったのか
(2024年11月28日~のツイート再録)
     フリージャーナリスト・今田真人


共同通信の「訂正」に違和感。「生稲氏が境内に入るのを見たとの報告があったが、本人に確認せずに記事にしていた」という。プロの新聞記者が写真も撮らずに人物を特定したのか。スマフォで簡単に写真が撮れる昨今、記者が写真を残しているかも。「誤報」の判断は拙速すぎる。



【PDF】


東京新聞が掲載した2022年8月16日付の共同通信配信記事「2閣僚が靖国参拝」の記事を見ると、「自民党では萩生田氏のほか、小泉新次郎元環境相、生稲晃子参院議員ら20人超が参拝」と書かれている。20人超などという数字は、一人一人数えているわけで、写真撮影していない方がおかしい。


直後の東京新聞2022年8月18日付には「萩生田・生稲氏が施設訪問——旧統一教会系 参院選前、支援要請か」の記事が出る。生稲氏は直前の参院選・東京選挙区で初当選。萩生田氏に連れられて統一教会系の施設を訪れ支援を受けた。同年8月15日、萩生田氏は靖国神社に参拝。生稲氏を誘ったかも。


生稲氏は、訪問した施設が統一教会関連だという認識すらなかった。靖国神社も普通の神社程度に認識していたのかもしれない。「暑かったので顔を直すこととか、…そういうことに必死で、全く(訪問した施設が何かを)見ていなかった」というセリフは忘れられない。



【PDF】


今回の共同通信の「誤報」の「訂正」は、現場の記者が自発的に申告したものではない。この記事が日韓の外交問題になったのにおびえ、編集局幹部が「誤報」であるという前提の下、トップダウンで急きょ、「取材過程を調べた」ように見える。自民党政権におもねる〝曲学阿世"でなければいいのだが…。


いずれにしろ「国会議員の出入りを取材する中で生稲氏が境内に入るのを見た」現場の記者が本当に共同通信幹部による「見間違えだった」の判断に同意しているのかどうかである。そのためには、その現場記者の記者会見が必要だし、見間違えた具体的状況説明も必要だろう。


生稲晃子氏の「私は参議院(議員)就任後は、靖国には参拝していません」というコメントも、統一教会に関連した彼女の当時の行動や発言を考えれば、素直には信じられない。また、このコメントを字句通りに受け止めても、参院議員になる前には参拝していたとも受け取れる。


元タレントだからといって自民党議員に甘い評価をしていたら、庶民は痛い目にあう。無所属といっても生前の安倍晋三氏らが懸命に支援した事実上の安倍派議員であり、萩生田光一氏や統一教会に支援された極右議員である。警戒心を怠ってはなるまい。

【参照】ウィキペディア「生稲晃子」


JBpressが興味深い「内部文書」を報道。しかし、他社の時事通信の元記者に責任を転嫁した形だ。その元記者のコメントぐらい取ったらどうか、共同通信。 ~共同通信の“内部文書”が明かす、生稲氏の靖国参拝誤報はなぜ起きたのか

【参照】JBpressの該当記事


共同通信は「誤報」について「当時は生稲氏からの照会や抗議がなかった」という。靖国参拝が生稲氏の思想信条に反するなら、こんな大「誤報」に政治家として当然、抗議の声を上げるべきだった。2年以上黙り続け、いまさら「靖国には参拝していません」って不自然すぎる。


「穴だらけの取材過程」というが、どうみても〝穴だらけの検証過程”である。共同通信と時事通信、NHKで分担してチェックし、時事通信の記者が「目視だったとみられる」。さらに「生稲氏本人や事務所に確認していなかったようだ」。いずれも取材した記者本人にそれを確認できていない。これが検証か。


2年ほど前の報道を「誤報」と断定する根拠が、「…とみられる」とか「…ようだ」といった共同通信幹部による憶測では、報道機関として失格である。事実の報道の真偽は、現場取材者しか知り得ない。現場取材者を聴取せず、政府与党に都合のいいように憶測だけで過去の記事を「修正」するのは許せない。


東京新聞が先月(11月)30日のネット配信で、共同通信のより詳細な「検証内容」を記事にしている。しかし、相変らず「情報を送った他社(時事通信)の記者がどのように生稲氏と判別したのか、共同通信として確認できていない」という。それでなぜ「見間違え」と断定できるのか。

【参照】該当の東京新聞のネット配信記事


ただ、東京新聞は「22年8月15日の夜、靖国神社で取材した写真部記者から政治部記者の一人に、撮影した女性議員の写真が生稲氏なのか確認を求めるオンラインメッセージを送っていた」云々と新事実を紹介。現場取材記者はもちろんだが、写真も第1級の証拠だ。共同通信はその写真こそ公開すべきである。


共同通信記者が生稲氏と判断した撮影写真を公表すれば、元タレントでもあり、国民の目で真偽は一発で明らかになる。共同通信幹部が現場取材記者の聴取をせずに憶測で「誤報」と言い募るより、写真の公表こそ共同通信の信用回復の決定打になるだろう。まさか、その写真は消去してしまったのか。


やはり、共同通信の記者(写真部記者)が写真をとっていた。私の直感はまんざらでもない。あとは、共同通信が拙速に「誤報」と断定した面子を捨てて、写真を公表する勇気があるかないかであろう。私もそうだが、現場取材した良心的記者なら取材写真は絶対に残している。


この前の総選挙(2024年10月27日投票)では、非公認の安倍派議員候補、下村博文氏(東京11区、落選)を応援していた生稲晃子参院議員。この総選挙の直前の同年8月14日に下村氏は靖国神社に参拝。生稲氏のお仲間は靖国派ばかり。



【動画】(NHKの報道)2024年の衆院選で、下村博文氏の応援にかけつけた生稲晃子氏



ページトップに戻る
トップページに戻る