★イ・ヨンスさんの発言
フリージャーナリスト、今田真人
☆「日韓『合意』は解決ではない!アジアの『慰安婦』被害者たちは訴える」と題する集会(主催、日本軍「慰安婦」問題解決全国行動/戦時性暴力問題連絡協議会)が2016年11月5日、都内で開かれた。
アジア各国から来日した「慰安婦」被害者がそれぞれ報告した。
韓国からは、イ・ヨンス(李容洙)さんが発言した。発言は韓国語で行われたが、以下に梁澄子(ヤン・チンジャ)さんの同時通訳による日本語の発言を紹介する。
なお、集会でのイ・ヨンスさんの発言そのものは、ユー・チューブにアップ(ここをクリックしたらリンクできる)した。
(2016年11月7日、経済ジャーナリスト、今田真人)
みなさん、こんにちは。(拍手)
歴史の生き証人、イ・ヨンスです。(拍手)
これまで25年間、ソウルにある日本大使館の前で、雨の日も風の日も雪の日も、ハルモニたちが求めてきたものがあります。日本は公式に謝罪し、法的に賠償せよ、ということを要求してきました。この要求は千年経っても、万年経っても、変わることはありません。
みなさん、聞いてください。本当に悔しくて、やりきれなくて、つらい話です。
この合意というものは、仮にするとするならば、本人としなければなりません。しかし、本人である私は、まったく知らされていませんでした。私は合意をした覚えはありませんし、判を押した覚えもありませんし、聞いたことすらありません。
いま韓国は、まるで逆さまな状態、逆さまにいっていると思います。
そんな状態につくったのは、日本でした。
私たちは、お金を求めたつもりはありません。ひたすら公式謝罪と法的な賠償を求めていたんです。
10億円というお金、本当にきたならしいと思います。私はよくわかりませんが、7月28日に「和解・癒し財団」というのを作ったそうです。
そんなお金のことは知りません。私はここにくる前、国会議員たちとともにナヌムの家で記者会見を行いました。
その10億円は日本に返して、この「和解・癒し財団」は中断しろということをはっきりと言いました。
その場に同席した国会議員が翌日、その趣旨をまた、国会で述べました。10億円を日本に返して、この「和解・癒し財団」はただちに中断しろと。(拍手)
私たちはだまされません。これまでは、だまされてきました。日本がだましたんです。そして日本と仲間になって、韓国政府も私たちをだましました。いま韓国は大変なことになっています。
事実ではないウソというのは、ばれるに決まっているんです。ばれたんです。みなさん、どう思いますか。それらのウソが天下に知られています。
私たち被害者が初めて韓国に申告したときには、まだ60代でした。60代の私たちが申告をして、日本に謝罪と賠償を求めるということを、そのときに明確にしました。
私はこの日韓の取り決めは無視します。
日本は平和の碑、平和の少女像を日本の大使館前から撤去しろと言っています。とても生意気な、ずうずうしい要求だと思います。なぜなら韓国が建てたものです。韓国が建てたものに対して、日本がそれを撤去しろなどというのは、まったく理屈に合わないことだからです。
私たちは大韓民国の国中に少女像を建てるつもりです。(拍手)
アメリカにも建てます。(拍手)
最後は東京のど真ん中に建てます。(拍手、共感の笑い)
その前を行き交う人々が、申しわけなかった、申しわけなかったと頭を下げるようにさせたいと思います。
歴史の生き証人であるイ・ヨンスは、いま、世界平和のために、そして女性たちのために、平和を願う女性人権運動家として世界中をかけ回っています。どうか私にみなさん、力をください。
飛び回っています。みなさん、力をください。(拍手)
かならず日本から謝罪と賠償を勝ち取ってみせます。(拍手)
もうこれ以上は申しません。
みなさん、私に力をください。私はいま、89歳です。(「エー」などの驚きの声あり)
この89歳という歳は、活動するのに、運動するのに、ぴったりな歳だと思っています。(笑い、拍手)
みなさん、大好きです。みなさんを信じています。(手で輪を描く)
ありがとうございました。(拍手)