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歴史修正主義者の代表的詭弁
(2016年12月16日〜22日のツイッター再録)
=経済ジャーナリスト・今田真人=


@拙著をおちゃらかしではなく、まじめに読んでくれる日本人もいることを実感した一文。救われる思い。〜原爆忌と吉田清治証言〜
〈ブログ「貼雑日記〜忘却と歪曲に抗して」の論考「原爆忌と吉田清治証言」にリンク〉


Aこの一文が「『吉田証言を裏づける証拠が発見できなかった』ということと、『吉田証言が虚偽である』ということの間には大きな裂け目がある」と指摘していることに注目。あの朝日がこの詭弁ともいえる証明方法を採用したからこそ、歴史修正主義者が勝ち誇ったのである。


C「裏づける証拠が発見できないから証言は虚偽である」。この歴史修正主義者の代表的な詭弁を朝日だけでなく、日本共産党機関紙「しんぶん赤旗」も採用した。これは日本の代表的左翼政党の理論的大敗北でもある。27回党大会決議案に、その自覚がないのが救いがたい。


Dこの詭弁は、1997年発行の著書『歴史教科書への疑問』に掲載の安倍晋三氏の文章に典型的に示されている。安倍氏は当時「日本の前途と歴史教科書を考える若手議員の会」事務局長。この本は「黄色い本」と呼ばれ、NHK番組改変事件で権力側のバイブルとされた。




E当時の安倍晋三氏の文を引用。「勉強会を八回開催し、賛否の立場からなる講師のご意見、さらに資料を検討した結果、軍、政府による強制連行の事実を示す資料は、二次にわたる政府調査、各民間団体の執拗な調査によってもまったく発見されなかった」。これが根拠なのだ。


F安倍晋三氏の文章は続く。「従軍慰安婦騒動のきっかけを作った吉田清治氏の済州島での慰安婦狩り証言とその著書と、それを紹介した朝日新聞の記事、また朝日新聞の『女子挺身隊を慰安婦にした』との大々的報道、いずれもまったくのでっち上げである事が解りました」


G安倍晋三氏の文章には次のような記述もある。「(軍、政府による強制連行の事実を示す資料は…まったく発見されなかった、とのべたあと)調査の責任者であった石原前官房副長官も明確に証言、吉見教授もその事は認めている」。朝日と赤旗の検証記事に酷似している。


H百聞は一見にしかず。安倍晋三氏の文と、朝日と赤旗の検証記事を、読み比べてみてほしい。論法だけでなく登場人物までそっくり。
(1)朝日の検証記事
asahi.com/shimbun/3rd/3r
(2)赤旗の検証記事jcp.or.jp/akahata/aik14/


Iとくに日本共産党に言いたい。反省なき多弁は、心に響かない。27回党大会決議案の「この間、わが党は…歴史の真実を明らかにしてきたが、こうした努力を引き続き行っていく」という文は、悪い冗談としか思えない。
jcp.or.jp/web_jcp/html/2


J後退続ける日本共産党の「慰安婦」政策。「赤旗」14年3月15日付の志位論文は93年「河野談話」までに、強制連行を示す公文書が発見できなかったという日本政府のウソの言い訳を事実認定。「赤旗」同年9月27日付の無署名論文は過去に同紙が報じた唯一の加害証言(「吉田証言」)まで取り消す。


K日本共産党は27回党大会決議案についての、こんな当然の意見にも聞く耳を持っていない。残念である。「(党が)もっと大きくなるためには…党内での自由な討論だけでなく、党外からも批判や叡智を集められるような…組織になるべきだと思う」
lib21.blog96.fc2.com/blog-entry-378


L27回党大会決議案についての傾聴に値する意見。問題は日本共産党が聞く耳を持っていないこと。「いま日本経済が…危機に陥っているのは、産業の空洞化によって、国内での富の生産が減少し、雇用の海外移転が限界を超えるところまで来てしまったから」
aoyamashigeru-bythepeople.info/%E6%96%B0%E3%8


M史的唯物論とは一切を疑い、事実にも基づいて帰納法的に理論を構築していくこと。日本共産党員として、私はこれを座右の銘にしてきた。はたして、27回党大会決議案はそういうものになっているだろうか。中国の言論を反面教師としたい。 chikyuza.net/archives/61963


Nちなみにマルクスの座右の銘だった「一切を疑え」という言葉は、懐疑主義を奨励しているのではない。どんな権威も盲目的に信じるのではなく、すべての命題を自分の頭で事実に基づいて分析し判断せよということだ。日本共産党の大会決議案といえども同じである。


O霜を踏みて堅氷に至る ―― 習近平政権の言論統制
chikyuza.net/archives/63982


P共著『「慰安婦」問題の現在』(三一書房)がアマゾン売れ筋ランキングで102位に。筆者は、戦中の労務調整令が「慰安婦」を強制動員の対象にしていたことを示す極秘通牒をスクープ。最近、同著を贈呈した共産党幹部は「知らなかった」と言う。
amazon.co.jp/dp/4380160017?




Q松崎いたる・板橋区議?@itallmatuzaki きょう12月22日のしんぶん赤旗2面に訂正記事がありました。 「18日付1面掲載の『核防護服で米兵が作業』の記事で、『核防護服』としたのは不正確でした。見出し、記事ともに削除し、おわびします。」とあります。 「不正確」というより「事実でなかった」と言うべきとは思います。




Rまだ誰も指摘していないが、いったん新聞で掲載した記事は、物理的に「削除」なんてできない。「赤旗」編集局が言いたいのは「取り消し」の意味だろう。誤りを認めるのはいいが、もっと大きな誤りはなかなか認めないな。吉田証言取り消しは、いつ撤回するのか。


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