(2016年7月19日からカウント)
◎「痴漢冤罪で人生最大の屈辱、決して許せない」 国賠訴訟たたかう沖田さん決意表明表明、第2次最高裁での勝利をめざす「つどい」に約100人
「沖田国賠訴訟に勝利し、警察・検察をただす会」は2011年9月16日夜、東京都立川市の女性総合センター・アイムで、「勝利をめざす支援のつどい」を開き、約100人が参加しました。
「つどい」では、元裁判官で弁護士の秋山賢三さんが「痴漢冤罪(えんざい)の最近の流れと沖田事件最高裁勝利の意義」と題して記念講演。秋山さんは「最高裁の判決は長引く方がいい。短い場合は、棄却される」とのべ、2009年11月の東京高裁(差し戻し審)の不当判決から2年近くも時間が経過していることについて、第2次最高裁での沖田さん勝利判決への可能性が大きくなっているものと指摘。2008年11月の第1次最高裁判決が東京高裁に差し戻すという画期的な内容だったことも強調しました。秋山さんは、沖田事件も含め、「痴漢冤罪」がなぜたくさん起こるのかを、歴史的な背景から説明。戦前の「オイコラ警察」のように市民を乱暴に逮捕していくという、1990年代後半以来の「権力の行使」の広がりがあると話しました。そのうえで、沖田事件の女性の証言について、心理学者などの専門家に分析してもらうなど、科学的な手法で徹底的に、その虚偽を立証していく必要性を強調しました。同訴訟の弁護団事務局長で三多摩法律事務所の弁護士、吉田健一さんは、「再び最高裁…今度こそ最終勝利を!」と題して、差し戻し審の東京高裁判決の問題点を報告。「痴漢にあったとき」の女性の供述が、携帯電話の通話相手の男性の証言と大きく食い違うなど、不合理・不自然であることを、さまざまな角度から指摘しました。最後に原告の沖田光男さんが、ある日突然、痴漢冤罪という事件で逮捕・勾留され、自白を迫る強権的な取り調べを受けたことについて、「人生最大の屈辱を味あわされた者として、決して許すことのできない」と強調。自らの裁判闘争の中で、「人々の無実の叫びが、この国の司法を変える力にやがてなるということを、確信するようになった」とのべ、他の冤罪事件の被害者のためにも、勝利を勝ち取るため、全力を尽くすと決意表明しました。
(ジャーナリスト・今田真人=2011年9月16日記)