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(2016年9月11日からカウント)


 ☆新著(『円高と円安の経済学』(2012年、かもがわ出版)の感想・反響

(いただいた手紙・はがき・メールなどからの抜粋)


 今回の新著は、各界の知人・友人・先輩・識者など、多くの方から、メールやお手紙・はがきなどで、感想を、お寄せいただきました。このページの紙面を借りて、改めて感謝を申しあげます。
 しかし、せっかくの感想であり、私だけが読んで終わりにするのは実にもったいないと思いました。
 そこで、一つの試みですが、このホームページで、その一部を匿名の形で紹介していきたいと思います。(順不同)
 不都合がありましたら、電話などでご連絡ください。その場合、その方の感想文の掲載は、取りやめます。よろしく、お願いします。 
(経済ジャーナリスト・今田真人=2012年6月2日初稿、以降順次追加)
   〈今田の携帯090・4910・5815〉


〈以下、2012年分〉


 ①「…日本の『産業空洞化』の背景に中国の存在があることは、感じていたことですが、円と人民元、購買力平価と市場レートの問題、中国が為替管理の主権を維持していたことなど、初めて知りました。『あっ、そうだったのか』とページを繰るごとに驚きながら読ませていただきました。そして、中国の大国主義、覇権主義は、こんな経済的裏付け、政策と一体のものなのか、とも思いました。それだけに、日中両国の『前向きの連帯』のために、中国政府と中国共産党は『社会主義をめざす国』としての行動が求められている、というあなたの提起は、とても新鮮に思えます。若いころ、日中人民の連帯、国際統一戦線を、といっていたころの初心?に引き戻してもらった気がします。課題は明確に提示しなければ、『改革』は一歩も前進しない、という指摘にも共感します。『市民的自由』の問題も同じだと思います。発展途上国にある国だから、当面は我慢が必要というのでは、真の国際連帯にならないと考えます。もちろん、一足跳びにはいかない、とは思いますが。あなたの著作を、恣意的に読んではいけない、と自戒しつつも、すっきりした気分を味わうことができ、とても感謝しています。お体、大切にご活躍下さい。」(長崎県在住の元職場の先輩の男性)


 ②「念願かなってのご著書の出版、おめでとうございます。…門外漢の私にはなかなか歯がたたず、…。今日、改めてご本を手にしました。やはり経済学の基礎を身に着けた学生や研究者の方向けのものですね。それ以前の私には『猫に小判』状態で、内容を理解するには基礎がなさすぎと痛感しました。内容についてコメントできなくて申し訳ない思いです。でも、今田さんが問題意識をもちつづけ、日本経済の危機の原因解明や国民生活を守るために外国為替の問題をもっと深め、改革しなければと勉強されてきたことや熱い思いは、本書を通していっそうよく伝わってきました。今回、出版を機に専門家の方からも多くのアドバイスを得られる機会が広がったのではないかと思います。できれば次回は、経済学の知識がない人にも、そもそもからわかるやさしい解説書をお願いできたら、と思います。…」(東京都在住の元職場の先輩の女性)


 ③「今田さんへ。お久しぶりです。お元気ですか?…今ちょうど、政治・経済の勉強をしているので、読んでしっかりと勉強したいと思います。月日がたつのは本当に早いもので、私は今年、高校3年生になります。高校では将棋部に入り、仲間たちと楽しく活動しています。中学生の頃は部活に入らず、1人で将棋をしていましたが、高校の部活に入り、以前とは違った将棋の楽しさを知ることができました。受験のため8月でいったん将棋をお休みしますが、これからもずっと将棋を続けていきたいと思っています。何かと忙しい季節の変わり目かと思いますが、お体を大切になさってくださいね。」(将棋関係の取材で知り合った宮城県在住の高校3年生の女性)


 ④「…編集局(元職場のこと)で、ひとしきり、今田さんの本が話題になりました。『書き直してずいぶんわかりやすくなった』『むずかしい』『いやそうでもない』といった調子です。今田さんの奮闘に敬意を表します。…たくさん買ってもらって第2弾を出してほしいと思います。お元気でおすごしください。」(東京都在住の元職場の先輩の男性)


 ⑤「この度、出版されました本を受け取りました。今年1月に知人の本屋に注文して置きました…。私のように年を取り病いが進んで居る(C型肝炎ですでに肝硬変腹水がたまります)者は頭の回転も悪くなり少々むつかしいかナ?と思いながら頑張って読ませていただきます。1冊の本を書き上げることは随分と努力のいる事だと思います。本当にご苦労様でした。多数の方に読んでもらえることを心から願っております。…」(医療改悪関係の取材で知り合った京都府在住の女性)


 ⑥「…今度は真人さんの著書『円高と円安の経済学』を発行され心よりお慶び申し上げます。…〇〇鉄工(男性が経営する中小企業)は自動車部品を製造しており諸問題をかかえておりますので、真人さんの著書を参考にして経営したいと思っており、感謝しております。まずは略儀ながら書中をもって、ますますのご発展とご健勝をお祈り申し上げます。」(広島県在住の私の親戚の男性)


 ⑦「…経済学は大苦手ですが、がんばって読ませていただきたいと思います。(日本共産党の)支部の学習会でも使わせていただきます。さまざまな分野でご活躍のご様子、お身体ご自愛いただき、ますますのご発展を願っております。」(郵政民営化関係の取材で知り合った北海道の日本共産党の元地方議員の男性)


 ⑧「…『円高と円安の経済学』、まだ100分の1の内容も理解できませんが、これほど身近な問題とは思っておりませんでした。我が国は変動相場制をとっており、中国のお金は安すぎる、人民元は安い、元を安く抑える市場介入を続けてきたため、お金があふれて物価を押し上げインフレになりやすい、中国の銀行は中国共産党や政府から独立しておらず政治の圧力を受けやすい。政策判断が問題です。権力と結びついて市場に都合良く動かし、利益を得る人も多く、…富の公平配分、人権、自由、民主、社会のしくみ、我々の理解しづらい国です。北朝鮮はチンピラ国家ですし。しかし、日本も北朝鮮と同じだと批判する人もいます。(日本では)民主的で自由主義国家のはずの政治は乱れ、国民主権主義のはずが原理的にも矛盾点が多く散見されます。人には道があるとおり、商いには商道があります。適正賃金・労働、社会から適正利益をえているか。金の力を悪用している人、企業、権力者が多すぎます。3月決算期に入り、各企業の役員人事に銀行等出身者が多く、片寄った金融政策で人事権までにぎり、一方的な経営方法を大半とっており、役員人事でその企業の行く末が案じられます…」(大手銀行による金融被害関係の取材で知り合った神奈川県在住の男性)


 ⑨「前略。…市場レートと購買力平価との乖離に着目した分析は、これまでになく、ユニークであり、基本的に賛成で、興味深く拝読しました。私もかって為替相場の一つの役割として帝国主義の圧力=収奪手段であると指摘しましたが、その一つの基礎はこの乖離であったと思います。ただ一つ気になったのは71年まで兌換であったという表現です。この点について(今宮謙二氏の論文)『転換期の基軸通貨ドル』(『前衛』2012年1月号)を参照していただければ幸いと存じます。今後の研究、大いに期待しています。」(金融・為替問題専門でマルクス主義経済学者の男性)


 ⑩「(『円高と円安の経済学』で分析している為替レートと購買力平価の乖離などの問題について)現在の日本の経済をめぐる重大な問題でありながら、現実には具体的な手だてがとられない状況にあります。積極的な挑戦として参考にさせていただきたいと思います。今後のご活躍を期待します。」(日本共産党中央委員会の政策部門幹部の男性)


 ⑪「ご無沙汰しています。元気でご活躍のことと拝察いたしております。…(『円高と円安の経済学』について)私と問題意識は共通しており、現代のグローバリゼーションと産業空洞化の問題に果敢に取り組まれている姿勢は、とても好感が持てます。購買力平価と為替相場の乖離は国内中小企業や地域経済に深刻な打撃を与えています。多国籍企業の生産性を基準にした為替相場にもかかわらず、地域経済が成り立つ経済政策が必要です。地域に根ざす自治体、地域金融機関、農畜産業を含む地域企業、消費者の連携は不可欠です。研究の一層の進展を期待しています。ありがとうございました。元気にご活躍ください。」(産業分析専門の大学教授の男性)


 ⑫「前略。…私も〇〇歳に達し、利潤率低下の法則で、あちこち悪くしています。残された仕事を少しでもというところです。今田さんのがんばりに期待しています。」(日本共産党経済政策委員会元幹部の男性)


 ⑬「…考えみれば小生が日本の構造改革について勉強する機会を下さったのは貴兄でした。ご活躍を祈念いたします。…」(米国経済・国際経済専門の大学教授の男性)


 ⑭「(『円高と円安の経済学』について)今、必要なのは、このような研究です。日本経済の構造を分析すること、とりわけ巨大企業の多国籍企業化にともなう、アジアと日本の経済の変化をとらえることです。これからもがんばって下さい。…」(日本共産党国会議員の男性)


 ⑮「今田さん、『円高と円安の経済学』の出版、おめでとうございます。…まだ全部は読んでいませんが、興味をもって拝読しました。雑誌『経済』所収の論文や金融論の大学教授が書いたものより、現実的かつ理論的で素晴らしい論考です。人民元の問題に関する分析はとりわけ興味を引きます。…それだけに、今田さんのお仕事に拍手を送っています。…」(元職場の先輩で中国問題研究者の男性)


 ⑯「このたびは、素晴らしいご本の出版、まことにおめでとうございます。私のような経済にうといものにも、わかりやすく解説されておりまして、とても貴重なご本だと思いました。…なかなか最後まで読み通す時間がとれず、遅くなってしまいました。きっと一般の読者の方にも評判が良いと思いますよ。…」(元都立病院幹部の女性医師)


 ⑰「前略、『円高と円安の経済学』、一気に読ませていただきました。労作ですネ! たいへん刺激的です! …」(日本共産党の国会議員秘書の男性)


 ⑱「『円高と円安の経済学』、読みました。購買力平価の乖離という視点、わかりやすかったです。社会の問題を科学的に分析する、ということが理解できました。マルクス経済学は自然科学同様、基本原理から理論がつくられているという印象を受けました。…」(大阪府在住の大学時代の後輩の男性)


 ⑲「…今朝方、『第10章 乖離をどうするのか』を読み終えたところでした。納得がいきました。変動相場制というのを受け入れたこと自身がアメリカへの従属だったのですね。自主独立というのは、政治だけでなく、土台である経済からシャキッとしなければならないですね。…さて、御本を読んで、128頁の(筆者注記参照)は大変参考になり、意を強くしました。実は、僕も、60年代からマルクス主義文献を学ぶようになり、資本論で言えば、『マルエン全集』で出会い、新日本出版社版も入手してチャレンジして来ましたが、如何せん『訳語がむずかしい』。そこで丸善で英語版を入手して読んでみると、普通の言葉になっているではないか! それでは原語はどうなのか?と、重い腰を上げて、初めてドイツ語版を入手して、三つの本を首っ引きで読んでみました。実は、神学校時代にドイツ語が苦手で、4年の時が赤点で、面接のときに大学院へ上げられないという担任教授に、『あなたの教え方が悪いからです』と無礼を言ったのに、なぜか進級させてくれたのでした。爾来、英語も弱いのですが、ドイツ語はもっと嫌いで専門の神学書は目もくれなかったのでした。今やっているのは、先ず慣れろという構えで、1日1節を、自分で納得できるために、そして、高校の教養で、おじさん、おばさんも読めて、理解できる日本語に置き換えるつもりで臨んでいます。そこで、気づいた、発見したことが幾つかありました。今田著の69頁から引用されている『資本論』上製版IaP75~76の、《確かに、平均労働そのものは、国を異にし文化上の時代を異にすれば、その性格を変えるが、現に存在する社会では与えられている》とする場合、「何が、どのように与えられている」のかわかりません。ご存じのように原語は、〝ist aber in einer vorhanden Gesellscaft gegeben." で、英訳は、〝 but in particular society it is given."ですね。直訳すれば、この通りですが、どうもしっくりしません。そこで、どれだけ判り易くなっているかと、『学習版 資本論①」宮川實訳 宮川彰監修、刊行委員会 を併せ読みました。読んでみて、新日本の委員会訳は、お父さんの彰さんが担当されたと推量されました。殆ど同じで、ほんの少し、改良されたところが見えますね。『マルエン全集』も『与えられている』です。それ以外の訳をもっていませんので、手持ちのコンサイスですが三省堂の独和辞典を読むと、次のような用例がありました。《Uns ist gegeben auf keiner Statte zu ruhen.(この地上の)いかなる場所においても安らうことができないというのが我々(人間に)与えられた運命である》(ヘルダーリン)(SANSEIDO CROWN P.511、geben ③)に出会いました。そこで、下手な私訳をこころみました。『単純な平均的な労働そのものは、国が違い文化の時期が違うと、その性格を変えますが、現在の社会では与えられた・逃げられない運命なのです』。そして次の節へ、『複雑にされた労働は、より高度化されるか、または、倍化された単純労働としてのみ数えられます。そこで、小さな量の複雑な労働は、大きい量の単純労働としてのみ数えられます。そこで、小さな量の複雑な労働は、大きい量の単純労働に等しいと考えられるのです』と続けられるかと思います。ご批判ください。庶民のため、労働者のために書かれた『資本論』が、明治以来の『学者ぶり』の呪縛からまだ解放されていないことを残念に思っています。『ですます調』で試みています。専門家ではないので、全体に及ぶ心算も時間も能力もありませんので、せめて『フェティシズム(呪物崇拝・物神崇拝・金神礼拝=拙訳)』の所までやってみようかと考えています。ここまでに、基本的な考え方と基本的な用語が殆んど出てくるからです。そこまでやって、このような翻訳のアプローチの仕方がありますよ!と訴えてみたいのです。はて?何処まで行けるか?…ご高著(お世辞でなく)は、既成の権威者の営みにも虚心坦懐に意見を述べ、変革しておられるので、『高』の字を用いました。そして、最近の僕の一側面を共鳴させたいと思った次第です。…」(東京都在住のキリスト教牧師の男性)


 ⑳「著書、…目次をざっと見させていただき、興味深い点が多々ありそうです。私は…昨年、資本論第2部を、ほぼ1年かけて、ことしになってからは、第3部を一気に読み進んでいます。第3部も、残りあと4分の1です。しかし、選挙(市議選5月27日)がせまっているので、読破にいたるかどうか?です。マクロ経済学者の人々の中で、マルクスの業績を無視する人が多いのですが、どうも、論理的な理解ができてないことも、大きな要因ではないかという気がしています。むろん、弁証法的、そして、史的唯物論的なです。」(日本共産党の中国地方の地方議員の男性)


 ㉑「(…『円高と円安の経済学』を購入しました。…)他にも読まないといけない本があったりして、まだ第二部までしか読んでおりません。第三部からがこの本の核心なのでしょうから、本来はすべて読み終わってから感想をお送りすべきなのでしょうが、第二部まで読んだ感想を簡単に書かせていただきます。まず、購買力平価と為替相場の関係をここまで調べてまとめ上げた本は初めてで、なかなかの労作だと思いました。各国の購買力平価と為替相場の時系列的なデータなどは実に興味深いもので、いろいろなことを考えさせます。ドルの基軸通貨としての地位に揺らぎが見える状況の中で、ドルにリンクしている通貨、中国の元のように為替レートを管理している通貨、円やユーロなどのように為替レートが管理されていない通貨、が今後それぞれどのようになっていくのか。通貨切り下げ政策を取っているように見える国の通貨はどうなっていくのか。今後の為替相場と購買力平価の関係はどうなるのか。等、いろいろなことが頭に浮かびます。ややマイナスの印象があるのは以下のような点です。
 1.タイトルに、たとえば副題として、『購買力平価から見た為替相場の分析』、購買力平価について書かれた本であることが分かるようにしておいた方が良かったように思います。『円高と円安の経済学』というのは、平凡というか、ありふれていて、レベルの低いその他の本といっしょくたにされてしまいそうな気がします。
 2.P25、P26、などの『異常に安い労働力』の『異常に』というのは、著者としての一つの価値判断であり、現状を異常と思わない読者も多くいるでしょうから、例えば『日本等の先進国の労働力と比較して著しく安い』というようなもう少し客観的な印象がする言葉にしておき、読者が読み進むうちに、これが『異常』であるという印象を強く持ち始めるというようにできた方が良かったように思います。P50 『多国籍企業はどう悪用しているか』の『悪用』という言葉についても同じようなことが言えると思います。
 3.P50『こういう乖離による巨大な賃金格差は、日本と中国の賃金闘争での連帯・共闘を困難にしていることは明らかです』 P52 『乖離は、賃上げなどのたたかいで、日中の国際連帯を困難にさせています』 かつてのインターナショナル運動のようなものが思い浮かばないと、多くの読者にとってはリアリティがなく、唐突な印象がするのではないのではないでしょうか。もっと本の後半になるまで、触れない方が一般向けには良いかもしれません。以上、思いつくままに印象を書かせていただきました。最後まで読んだら、また感想を送らせていただきます」(東京都在住の中高生時代の友人の男性、金融関係の会社幹部)


 ㉒「(著書を)ゆっくりと読ませていただきます。親の会社は、包装資材を扱っています。空洞化は、えらく困ります…」(広島県在住の中高生時代の友人の男性、電力会社幹部)


 ㉓「あなたの書いた『円高と円安の経済学』の本が急に読みたくなりました。書店を通して購入しようと思います。私の在職中、あなたと話したことが一度もなかったので、ホームページを手がかりに、あなたの生き様を初めて知りました。衝撃を受けました。興味と関心が沸き立ちました。一度お逢いしたいものです。初めて中国に勉強を兼ねて旅行をしたとき、私についた通訳が中国外国語大学の日本語の上手い助教授でしたが、私が元〇〇党(某革新政党の名前)本部勤務員と事前に分かっていたのでしょうか、開口一番ご注意ですが、『中国は社会主義国ではありませんし、考えないで下さい』といわれびっくりしました。『社会主義を目指す国ですか?』と質問すると、答えず、笑って聞き流されました。北京にいるときは『公安』に張り付かれました。〝怖い〟国だなと思い、研究対象にしようと考えました。私は、もう資本主義は終わったとの現状認識ですので、〝資本主義の枠内〟での闘いだけでは済まないのではないかと考えています。今田さんなどの見解も伺いたいと思います。あなたのホームページは良い刺激が与えられました。とにかく、あなたの著作を読むことから始めたいと思います。謝謝!!」(東京都在住の元職場の先輩の男性、フリーのジャーナリスト)


 ㉔「前略 難しい経済の本有り難う。寝る前に読んでいると直ぐ安らかな眠りにつける。編集局を出ても活躍しているのを見て、残った連中も特に幹部連中はうらやましがっているだろう。…これからも活躍してください」(東京都在住の元職場の先輩の男性、某雑誌社の現役ライター)


 ㉕「暑中お見舞い申し上げます。…(新著について)正直いって、読み始めたものの、内容が学術的でなかなかついてゆけず途中であきらめてしまいました。今回改めて読み直し、なお分らないところはあるものの、グローバル化の現代資本主義の秘密を解くカギがここにあることは分りました。貴君の挑戦に敬意を表し、次作を期待しております。早々」(日本共産党本部の国際関係部署幹部の男性)


 ㉖「(新著について)学術的にもかっちりとした、大変なご労作と存じました。それでいて明快、平易な文章で、ゼミや学習会のテキストにも最適と存じます。心より敬服いたしております。ただ、中国に対する姿勢、問題設定のあり方が、なぜああいう形になさったか、よく、わかりますが、しかし、あえて、もっと白紙で問題設定された方が良かったのではないかと存じました。中国経済の本質、中国資本についても、白紙から虚心に、ただ実態や現実に何が進行しているのか、からその本質を探り、そして論理を組み立てた方が、圧倒的多数の人々の胸に、すとんと落ちるように思いました。ともあれ、貿易、為替問題に原理論からきちんと解明されたご労作に、心より敬意を表します。多くの人々に読まれるべきものと存じました。」(東アジア経済など専門の大学名誉教授の女性)


〈以下、2013年分〉


㉗「ご出版おめでとうございます!…(新著を読んで)世界経済のしくみが、普段の生活と重ねながら、とても分かりやすく書かれていて、大変勉強になりました。フリーでやっていくのはなかなか苦労ありで、私も思い悩むことが多いのですが、お互い頑張りましょう!ご活躍を祈念しております。」(フリー・ジャーナリストの女性)


㉘「今田先生へ。先生の著書を参考に円高円安を学びたいと思い、著書を購入いたしました。ところで、今の円安の動きはどうやって形成されているのでしょうか?ハゲタカファンドが安倍の政策にのってここまで円安誘導がなされたとおもうんですがどうでしょうか?もう1ドル=94円が購買力平価としてここまでくるとこれ以上円安にはならず、円高にむかっていくと思いますがどうでしょうか?その円高に向かう時期は、今度の参議院選挙後だとおもいますがうがったみかたしょうか?ご教示くださいますでしょうか」(『資本論』の学習サークルに所属する都内在住の男性)


 ㉘の感想を寄せてくれた男性への私の返事
☆☆☆☆☆☆
 ご質問のメール、確かに受け取りました。私の著書も購入いただき、ありがとうございます。
 (1)今の円安について。おっしゃるように、安倍首相の2%インフレ・ターゲット政策に、外為市場の投機勢力がいち早く反応している結果だと思います。
 (2)1ドル=何円まで円安になるかについて。外為取引は異種通貨の交換が本質です。投機勢力が安くなる円を売るといっても、同時に安くなる円を買う勢力がいなければ、取引は成立しません。いまのところ、安くなる円を買いたい勢力は、自動車メーカーなどの大手輸出製造業ぐらいです。円を買いたい勢力は、実需として円を必要とする勢力ですから、投機勢力の資金量と比べると、相対的に小さく限界があります。したがって、いつまでも円安傾向の円・ドル交換取引が続くとは思えません。
 (3)実際にインフレ・ターゲット政策(とりわけ、日銀の国債引き受けの本格化)が実施されるとどうなるか、について。インフレが大規模に発生すれば、その物価上昇率に応じ、円資金の通貨価値が減少します。2%分、円資金の通貨価値が下げれば、購買力平価も、現在の1ドル=111円(だいたいの想定)が、1ドル=113円へ円安に動きます。市場レートは円安傾向を維持しながら、この1ドル=113円という購買力平価を中心に、乱高下が続くと思います。
 (4)円相場は完全な変動相場制であり、短期的には、参議院選挙など政治的事件を口実にして投機勢力が動かしますので、賭け事と同じで、予測できません。しかし、長期的には、インフレ政策の実施で円通貨の価値が下がり、購買力平価が円安に動くので、市場レートも円安が基調となります。
 (5)市場レートと購買力平価の乖離について。現在、市場レートだけが円安に動いているため、乖離は縮小しています。ですから、輸出業者は若干、本来の利益を取り戻しつつあり、中国などからの輸入品は少々割高になり、国産品の価格競争力は向上しています。ただ、これも、インフレ政策が本格化し、購買力平価が円安に動けば、乖離はまた、広がります。
 (6)日本の産業空洞化や賃下げ圧力を阻止するには、どうすればいいかについて。やはり、私が著書で書いているように、円やドルなどの外為取引で、市場レートを通貨の等価交換レート(本当の購買力平価)に一致させるような改革をする以外に方法はありません。そうしてこそ、市場レートと購買力平価の乖離がなくなります。
 (7)ただ、現在の円安は、投機勢力が主導しているとしても、市場レートと購買力平価の乖離を縮小しています。それが、いかに日本経済に好影響を与えているかも日々、示しています。日本経済を危機に陥れている元凶が、この市場レートと購買力平価の乖離であることを、まがりなりにも物語っています。以上、ご質問に答える形で、いま、私が考えていることを書きました。よろしくお願いします。
☆☆☆☆☆☆


 ㉘の続き。「今田先生。ありがとうございました。今の円安などが架空の禿鷹ファンドが入って食い荒らしてるものであるとの理解ですね。ただ、どうしても理解しがたいのが投機資金の流入だけで20円もふれるのでしょうか?今のアメリカは輸出したいために日本には円高でいて欲しい。プラザ合意以来の政策です。だとすると、今の相場はただの相場・バブルにすぎず早かれ遅かれ円高修正される、ただ、兜町の人たちは、安倍効果でこんなに投資で儲けたと、安倍をもちあげている、労働者も株などもってる、民主党は円高でだめ、やはり自民党という雰囲気です。先生のHPにデフレ不況批判がのってました。S氏をはだかの王様とも書いてらっしゃいました。今田先生の意見は6中総では採用されず、デフレ不況の連発でしたね。また、なんで選挙参加党員が6割なのかの分析あったでしょうか?ほか、先生のまとめで(日本共産党の)原発政策のこともよくわかりました。わたしは〇〇党(某革新政党のこと)は、集中あって、民主はどういうふうに制度的に保障されてるんだろうと疑問です。それから最近F氏(某革新政党の幹部)がディミトロフの文章からスターリンの批判をくりかえしてますが、なんでレーニンにふれる人がいないんでしょう。いまでも、レーニンまではよかったがスターリンが…ということでしょうか。いろいろ批判はありますが、よい政党になることを期待しています。いろいろとご教示ありがとうございました。今後も教えてください」(前出の男性)


 ㉙「左翼と呼ばれる人種はもちろん、雇用と賃金低下に自分や我が子の将来を憂いている全ての人が今田さんの本を読むべきだ!読むだけでなく、常にカバンに入れて持ち歩け!今田さんの本は3つの意味で画期的だ。
 (1)今の日本の雇用難と低賃金の最も大きな原因が、海外直接投資による雇用空洞化と中国アジアに生産拠点を移転させた日系企業による廉価な『中国製品』の逆輸入にあること、を明確にしている。
 (2)空洞化や逆輸入、あるいは『グローバル化』や『自由貿易』の弊害を取り扱った文献は多いが、その背景にある隠された真の原因=『為替と購買力平価の乖離』について解明している本は今田さんの本以外にはほとんどない。単に乖離に言及しているだけでなく、アジア各国通貨と購買力平価との乖離、購買力平価で見た場合の日本の人件費との格差が10:8しかないことを見事に実証している!したがって日中価格差を埋めるためには日本人の賃金を下げることでも中国人の賃金を上げることでもなく、為替の乖離を埋める必要があることをこの上ないほどに説得的に実証している。
 (3)財界が言うような『中国・アジア』との競争はマヤカシで、実態は日本の海外移転企業と国内企業との競争に労働者が巻き込まれている構図が浮き彫りにされている。つまり、『中国との競争』や『企業税金、社会保険負担、労働者の賃金を下げないとグローバル競争に負けてしまう。日本はますます空洞化してしまう』というレトリックは、財界の自作自演のマッチポンプであることが今田さんの著書から浮き彫りになるのだ。
 もし今田さんの本に注文をつけるとしたら、(1)の空洞化と逆輸入がどれだけ日本の賃金雇用破壊に影響を与えているか、(3)の日本に輸入されている中国アジア製品に占める日系逆輸入の割合を、(2)の乖離を明らかにした以上に詳細に緻密にデータで実証することだけだろう。食料自給率が所詮は農家だけの問題で自分たちには関係ないと思っている国民は多い。同様に空洞化も製造業労働者だけの問題で、逆輸入も廉価輸入品と競合する業種だけの問題だと勘違いしている人が多い。空洞化と逆輸入が雇用と暮らしを守る上で最も重要な国民的課題だという認識を広げなくてはならない。今田さんの次回作ではきっとこのことがより鮮明になるであろう」(私のホームページを見て新著を購入した男性、海野弾さん=名前の公表を了解してもらいました=)


〈以上、2013年4月2日現在〉


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