アクセスカウンター

(2016年7月19日からカウント)


◎大震災の復旧・復興とTPPは両立しない 東京で緊急集会 1300人が参加


 全国労働組合総連合(全労連)や農民運動全国連合会(農民連)など24団体でつくる実行委員会は2011年8月27日、東京都千代田区の日比谷公会堂で、環太平洋連携協定(TPP)に反対する「TPPはいらない!8・27緊急集会」を開き、「大震災からの復旧・復興と、TPPへの参加は両立しません」と訴えました。約1300人が参加者。集会後、東京電力本社前などを通り、都内をパレードしました。
 集会では、主催者を代表して、全労連議長の大黒作治さんがあいさつ。TPPが関税撤廃を絶対条件にしていることを指摘し、日本が参加すれば、「農業だけでなく、地域経済の崩壊は目に見えている」と強調しました。
 来賓として、全国農協中央会農政部長の小林寛史さんと東京大学大学院教授の鈴木宣弘さん、日本共産党委員長の志位和夫さんの3人があいさつ。小林さんは、「改めてTPPに断固反対の立場を表明する」とのべ、会場から大きな拍手を受けました。
 鈴木さんは、「東日本大震災の被災地を特区で大規模農業にし、それを全国モデルにしてTPPを推進する」という財界の主張について、「むちゃくちゃな論法だ」と厳しく批判。「大震災にあって初めて、大規模農業ができるというなら、日本中が大災害に見舞われなければいけない」などとのべ、会場を沸かせました。
 各界・各地からの発言では、農民、医療関係者、労働者、中小業者、消費者、女性団体などの代表が発言。
 全日本民主医療機関連合会(全日本民医連)事務局次長の湯浅健夫さんは、「TPP参加で日本の医療・介護制度が崩壊する危険がある」と強調。アメリカが導入している混合診療が日本でも拡大したり、医療法で禁止されている営利目的の医療が解禁されたりするおそれがあることを指摘しました。 全国商工団体連合会(全商連)副会長の西村冨佐多さんは、TPPが「農産物などの一次産品と結びついた中小企業に打撃を与え、産業空洞化を進める」とのべました。<
 日本消費者連盟事務局長の山浦康明さんは、「TPPは何の略か知っていますか」と問いかけ、「それは、『とんでもない』のT、『ペテンに満ちた』のP、『パートナーシップ』のPの略です」といって、参加者を笑わせました。そのうえで、TPPへの日本の参加で、アメリカは、日本の遺伝子組み換え食品の表示を取り払わせようとしているなど、その危険な狙いを指摘しました。
  (経済ジャーナリスト・今田真人=2011年8月27日記)

 (別項1で小林寛史さんの発言全文)

(別項2で鈴木宣弘さんの発言全文)


「TPPはいらない!8・27緊急集会」=2011年8月27日、東京都千代田区の日比谷公会堂  

        

 


集会後、パレードをするTPP反対集会の参加者2011年8月27日、都内

 

 

 (ニュース記事のページに戻る)

(トップページに戻る)